
★第4回・個人訓練の注意点
いかに優れた銘血バードを持っていようと「管理」なくして勝利はない。というわけでPOPPO.NETは、レース鳩の管理基礎講座を開設いたしました。講師には鳩歴50年以上の大ベテランにして、クラウン賞、ゴールド賞、シルバー賞の3冠をも果たした「鳩界の若大将」こと及川 茂氏。管理についてQ&A方式で答えて頂きました。第4回目のテーマはみなさんがすでにスタートしているであろう「個人訓練」の注意点です。
A. 私の場合、筋肉がきちんとついてから訓練を行うようにしています。舎外が1時間以上飛びようになって、さらに1ヵ月間ほど経った辺りがその目安です。逆算すると8月に入ってからですね。
A. 最初は30キロから行います。そこで帰還がバラバラだったり、遅く帰ってくるトリがいた場合は、距離を延ばすのではなく、同じ場所から行うようにしています。いわば、再試です。この時期のトリを人間に例えると幼稚園児のようなもの。子供に何かを教える場合、わかるようになるまで何度も繰り返しますよね。それと同じです。また遅く帰ってくるということは、道中猛禽類に襲われるなど、トラブルに遭った可能性が高い。となれば、鳩はまだ子供なわけだから、飛ぶことは怖い、あるいは自分は飛ぶのが遅いからこんな目に遭うんだという、トラウマができてしまいます。だからもう1度同じところから訓練をすることは、「大丈夫。きちんと飛べるよ」という、メンタルのケアにもなります。飛ぶことに自信がもてない鳩が活躍できるほど、レースは甘くありませんから。だからまとまって、かつ速く帰ってくるまでは、同じ場所から飛ばすことをオススメしたいですね。
A. 私の場合は30キロと70キロの2か所しかしません。だから最長は70キロですね。この距離を秋レースが始まるまで、毎週1回行うようにしています。なぜ70キロかというと、30キロの訓練だと短いため、帰ってきても飛んでしまい、舎外になってしまいます。ところが70キロ以上から飛ばせば、疲れて翌日の舎外に響いてしまう。日々きちんとトレーニングすることを考えた結果、この距離がベストだという答えになりました。
A. まず鳩を掴むのは前日でなく、当日行います。鳩は体温が高い生き物ですから、一晩とはいえ放鳩籠に詰め込むことはかなりの負担になります。夏場ならなおさらです。日の出前には訓練場所に到着するよう、出発します。到着したら車酔いする鳩もいるので、30分は休ませるようにします。その間に鳩は太陽の位置を把握しようとしますから、陽の光がまんべんなく当たるよう、籠を平らに並べます。そして太陽がきちんと出てから放鳩。その時、速やかに放鳩できるよう、籠は横並びでなく段重ねをして、下から上の順番であけていきます。ちなみに上からあけていくと下の籠の鳩を落としていき、怪我をさせてしまうので、必ず下から上にかけてあけていくようにしましょう。
A. 私の場合、秋は200キロまで全鳩参加させます。これは長年の経験則からいえるのですが、春を戦う上で秋レースはやった方がいい。やるとやらないでは帰還率が全く違います。とはいえ、ポイントは200キロ。この距離を経験させておけば問題ありません。だから秋レースをやらない人や春用にヒナをとっている人は200キロ訓練をしておくといいでしょうね。これはかなり重要なことだと思います。
レース歴:53年
翔道:6段
鳩舎規模:選手鳩120羽/7坪 種鳩70~80羽/16坪
主力系統:若大将系 及川シャンテリー系
代表翔歴:クラウン賞、ゴールド賞、シルバー賞
プリンスレース1000K当日総合優勝他総合優勝多数
ホームページ:若大将のホームページ
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